【ADMと肝斑の違い・見分け方について】〜顔のシミを肝斑と誤診されていたけどADMだった話

肝斑で悩んでいるけれど、治療してもなかなか改善されずに悩んでいる方。
あなたのシミは、肝斑ではなくADMかもしれません。

私自身、トラネキサム酸やハイドロキノンなどの治療を約4年続けても改善されず、
別の皮膚科へかかったら肝斑ではなくADMだった事が分かりました。

皮膚科の先生も誤診しやすい肝斑とADM。
私のように改善されずに悩んだり、誤った治療法を行ってし待っている方の手助けになればと思い、
ADMと肝斑の違いや見分け方、今回誤診について分かったキッカケなどを記していきます。

なおこの記事は、何度も皮膚科に通い先生のお話を記録してまとめたものです。
すべての病気や症状に言えることですが、専門家に診察してもらうのが一番ですので、
こちらの記事を参考にして『もしかして・・?』と思うことがあれば、皮膚科への受診をオススメします。

ADMと肝斑の違い

肝斑・ADM共に、『無数のシミがもやもやと頬に出来ている状態』というのが一般的に知られている症状だと思います。
その中でも肝斑とADMの細かな違いを並べてみると以下の通り。

発症した時の年齢や、シミが出ている場所・色などに違いがあります。

発症時の年齢 場所 共通部
ADM 20歳前後~ 目の下~頬
小鼻の周り
鼻の下
グレーや青みがかった
ベージュ
左右対称
肝斑 30代後半~ 目の下~頬
こめかみ
オレンジ,茶色系の
ベージュ

肝斑とADMの見分け方

ご自身のシミが、ADMなのか肝斑なのか簡単に見分ける方法についてです。

ぼんやりシミが気になり始めた年齢は?

『なんとなくシミが増えてきた気がする…』と気になった年齢はいくつでしょうか?

20歳前後~30歳までにうっすらとシミの赤ちゃんが出来始めていた方は、ADMの可能性が高いです。
逆に、30~40代以降にシミが出来始めたという場合はADMと肝斑どちらの可能性もあり得ます。

頬以外にも密集したシミはありますか?

頬に出来るシミが代表的な肝斑・ADMですが、別のところにも密集したシミがある方もいます。
以下の部分にもシミが見られる方は、ADMか肝斑か見分けやすいと言われています。

  • ADM⇒小鼻の周りや鼻の下にシミがある場合
  • 肝斑⇒こめかみ部分や額(髪の生え際)

シミの色は?

シミの色にも違いがみられるといいますが、
こちらに関してはADMと肝斑を比べられる状態でないと難しいと思います。

一般的に、肝斑はシミなのでオレンジ系の茶色
ADMはアザの一種なので青みがあったり灰色系の茶色

と、見分けることができると言われています。

シミ一つ一つのフチに注目!

また、たくさんのシミが出来ている状態だと思いますが、
ひとつひとつのシミをピックアップして見てみましょう。

  • 肝斑は、シミ一つ一つの境界線がモヤモヤ・ぼんやりとグラデーションになっている
  • ADMは、シミと本来の肌の色の境界線がはっきりしている。

100パーセントではないのですが、肝斑・ADM共に上記のような状態のことが多いです。
こちらも見分ける参考になるかと思います。

ここでは、皮膚科で先生に教えていただいた『肝斑とADMによく見られる違い』について記載しましたが、
限りなくADMの見た目に近い肝斑もありますし、その逆もあり得ます。
気になったらお近くの信頼できる皮膚科や美容皮膚科へ相談に行くのが一番です。

私のシミが肝斑ではないと分かるまで

この後は、皮膚科で肝斑治療をしていた私が『これは肝斑じゃない!』と誤診が分かるまでの話です。

実体験や生の声が聴きたいという方は参考にしていただければ幸いです。

まず私の肌の状態は下記の通り。

  • 昔から肌の色は色白
  • カラーはイエローベース
  • 全体的に少し乾燥気味
  • 排卵日前後に毎月ニキビができる。

肌のくすみが気になり始める

まず肌のくすみが気になりだしたのが19歳の終わり頃。
まだ”薄いシミが大量に出来ている”という感じではなく、
目の下、ほっぺの上の方だけぼんやり肌色が濃いような感じでした。

当時、頬のかなり高い位置に真っ赤なチークを入れるのが流行っていたため、
(服装のジャンルがばれてしまいますね)調度いつもチークを塗っている場所でした。

そこまで濃いシミではなかったので、チークの色素沈着か何かだろうと思っていました。
すっぴんになると気になるけど、きちんとファンデーションをした上でチークを塗っていれば
(色が濃いものを使っていたのもあり)全く分からないので特に気にかけていませんでした。

くすみが気になり始めてから4年放置

治療でこのシミを直したいと思ったきっかけ
その後はなんとなくやり過ごして、くすみが気になりはじめてから4年がたちました。
4年も放置したくすみは明らかに昔より濃くなってきています。

シミの状態としては、全体的にぼやーっと広範囲のグラデーションだったものが、ひとつひとつのシミが主張し始めるようになりました。

  • 沢山の小さなシミと見てわかるようになった
  • それぞれのシミの境界線がくっきりしてきた

病院に行こうと思ったきっかけ

余談ですが、通院しようと思ったきっかけのエピソードについてもお話しします。

24歳のある日。今はみんな他県でバラバラになった幼馴染グループで、
ビデオ通話でおしゃべりしよう!となったんです。

参加したのは同級生の4人組。
お風呂など済ませた夜におしゃべりが始まったのですが、
4分割されたスマホ画面に各々の顔がうつります。

お風呂あがりでスッピンの皆の顔に並んだ私の顔。
「あ、皆シミなんて一つもないんだ。ほっぺもおでこも同じ色してるのが普通なんだ…。」
肌の話題なんて出なかったけど、同い年の友達と自分がこんなに違うものかとショックが大きかったです。
そりゃあまだ24歳。シミのトラブルなんて、抱えてない人の方が圧倒的に多いです。
毎日化粧で隠す必要がない肌をとても羨ましく思いました。

皆で旅行に行ったらきっと楽しいけど、実際にみんなの綺麗な肌を間近に見てしまったら、
自分のシミがコンプレックスで押しつぶされそうになるな…

『シミを隠そう』から『シミを直そう』に変わった瞬間です。

シミで悩んでいた母親に相談

少し母親に相談して、すぐ皮膚科に通うことを決めました。
母親がシミに悩んで投薬治療をしていることも知っていたので、詳細も聞きました。母親のシミは肝斑と呼ばれるもので、私はこの時初めて肝斑について知りました。

母親が悩んでいた肝斑の特徴と治療

  • 一つのくっきりしたシミではなく、モヤのような大量のしみが頬の高い位置に出来る。
  • トラネキサム酸という飲み薬を毎日飲んでいて、数か月すると目に見えて肝斑が薄くなっている。(母親の場合は、目立たなくはなるが完全には消えなかった)
  • トラネキサム酸を飲むのをやめるとまた肝斑が元の濃さに戻ってしまう。

さらにネットで調べた情報によると、気になることが。

  • 肝斑は更年期のホルモンバランスの乱れによって起こるトラブル。
  • そのため30後半~40代で目立ち始め、閉経と共に肝斑も無くなっていく

稀に若い人でも発症する事もあるとか・・

早速皮膚科でこのシミを診療してもらう

向かったのは近所の皮膚科です。美容皮膚科などではなく、普通の皮膚科。

評判が良く人気で平日でも長い待ち時間の病院です。

先生に、「このシミで悩んでいます。まだ24なので化粧で誤魔化すのではなく根本から何とか直したいです。」と話しました。

先生は私のシミを見てすぐ「肝斑ですね」と。
肝斑について、冊子を出して詳しく説明して頂きました。

  • レーザーを当てると刺激になってしまい逆効果なので薬のみで治していきます。
  • 原因はとにかく摩擦なので気をつける。
  • 擦らないことはもちろん、ピーリング剤は使用しない。洗顔は泡立てネットで作った泡を乗せるだけの気持ちで、とにかく優しく。
  • 私が「20代前半ですが若くても肝斑になるんですね・・」と言うと、「ホルモンバランスの乱れと肌ストレスの蓄積が原因だからね。若い人でも悩んでる方はいますよ。」とのこと。

確かに、通院するほどではないけれど生理不順が続く月もあり、『ホルモンバランスが崩れてる』というのには納得でした。

肝斑と診療されて疑わなかった理由

  • 高校卒業までほぼ日焼け止めを塗ったことがなかった。
    (母親からはよく言われていたのですが、べた付くのと油分で思春期ニキビが出来やすくなるのが嫌で塗りませんでした。)
  • 調度患部にチークを塗っていたので、ブラシの摩擦を与えていた。
  • 生理不順があった

肝斑と診療されて行った治療法

実際に行った治療についてです。大体4年弱こちらの治療を続けていました。

  • トラネキサム酸の投薬
  • ビタミン剤(B1.B2.C)の投薬
  • ハイドロキノン
  • 日焼け対策
    (日焼け止めを徹底して塗る)
    (出かけるときはサングラスかUVの眼鏡)

紫外線は目から吸収しやすいので外出時は日焼け止めだけではなく必ず眼鏡を掛けてくださいと言われていました。
視力はいいので眼鏡なんてかけた事がなかったので、これがかなり面倒でした・・

肝斑は誤審だった!ADMとわかった理由

肝斑じゃ無いとわかったのは簡単です。
引越しで今まで通っていた皮膚科にいけなくなったので、別の皮膚科に行っただけ。

肝斑の治療を続けてきたけれど、引っ越してこちらで住むようになったので薬を出して欲しい。と、お薬手帳を先生に見せると、

「これ、肝斑じゃなくてADMだよ?20代で肝斑になってる人なんて0と言ってもいいくらいです。
ADMはシミではなくアザの一種なので飲み薬や塗り薬のターンオーバーでは治らないからレーザー治療になります。
半年から1年もあれば薄くなってほとんど分からなくなるよ!長い間頑張ってたんだね・・もう大丈夫!」

と。話し方はおばちゃんですが肌がとってもキレイで見た目は若くてピチピチの先生。

近所だからという理由だけで通う事を決めた病院でしたが、後々調べてみるとレーザー治療に特に力を入れており、フェイシャルエステなど美容皮膚科で行われる様な施術も取り扱っている病院でした。
地元では有名なクリニックで、先生は沢山の肌悩みを解決してきた美肌のスペシャリストです。

今までの治療はなんだったんだろうと言う気持ちと、先生の自信満々な話し方にこの人なら信頼できると確信し、レーザー治療に挑みました。
ADMのレーザー治療については別記事で紹介していますので、よろしければそちらもご覧下さい!